<太田毅・飯田ゆかりさん> 劇団相殺 (「含羞」・「箸をかまえて」7月6日−7日)

 「白眼で観てもらいたい」(太田)
  「わかりやすく、おもしろく」(飯田)

−今回は初公演なんですか? どんなきっかけではじめることになったのでしょうか。
飯田 はい、そうです。 2003年度、日本劇作家協会戯曲セミナーの同期生、ということで。
太田 「せりふの時代」にもお互いコントが載っていたので、一緒に上演したら面白いのではないかと。

−ホームページの告知をみると、お二人の作品はそれぞれ独立していて、別個の作品を同時上演するような気がしますが。
飯田 はじめは同じテーマで書いて繋げようと思っていたんですが、二人の世界観があまりにもかけ離れているため断念しました。前半と後半のつなぎの部分で設定だけ辛うじて繋がってはいます。

−作品の見所を教えてもらえますか?
太田 見所、ですか…特に無いですね。見せ消ちの向こうには何も無いことがよくあります。いっそのこと、白眼で観てもらえるといいんじゃないかと思いますよ。
飯田 私の作品はおもしろいものを目指しています。太田君とは逆のアプローチで、わかりやすく、おもしろくありたいですね。

−どのようなお話なんですか?
太田 自分でもよく分かりません。
飯田 一応、二人の男性の運命、というのが軸になっています。

−作風が違うようですね。それぞれ相手の作品、作風をどうみてますか。
飯田 太田君の作品は非常に独特で、天才的だと思います。
太田 …どういう魂胆ですか?
飯田 皮肉じゃなくて、本当そう思うよ。完全に狂ってしまっている(苦笑)。
太田 飯田さんのはナンセンスであっても辻褄が合っていてわかりやすい。通俗的。
飯田 太田君の作品は辻褄ではなく全体のムードが全てだけど。

−初めて公演に取り組んできた感想は?
飯田 思った以上に大変ですね。費用もかかるし、稽古場探しもなかなかで…。4年前までは静かに暮らしていたんですが、たまたまみたお芝居がおもしろくて目覚めてしまった。書くことも好きだったし。これからも演劇活動は続けたいですね。
太田 せいぜい頑張ってください。
(2004年5月28日、新宿の喫茶店)

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